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CSLスタイル編集の手引き

Zoteroで使用される Citation Style Language (CSL) スタイルのための、スタイル編集ソフトが(今のところ)存在しませんが、引用様式は手動で編集することが可能です。この手引で編集すべきスタイルの見つけ方、そのスタイルの編集、そして修正されたスタイルをZoteroにインストールするための基本的な手順をご紹介します。

1 - ふさわしい引用様式から手をつけましょう

Zotero 引用様式保管庫をまずご確認ください。既存のCSLスタイルを改善したい場合には、最新の版を編集するように念を押してください(保管庫はそれぞれの引用様式が最後に更新された日付を示しています)。新しいスタイルを作りたい場合は、保管庫のプレヴュー機能を利用してもっともよく似た既存のスタイルを見つけてください(“Show only unique styles”にチェックをすると重複した物を隠すことができます)。またZotero プレヴュー画面を使ってインストール済みのスタイルの出力引用様式をZoteroライブラリの中の実際の項目を用いながら比較することができます。

Important If you have ever used Zotero 2.0 or an earlier version on your computer, your Zotero data directory probably still contains styles in the CSL 0.8.1 format. While Zotero 2.1 and newer still supports this older format, it is strongly recommended to always start with an up-to-date style CSL 1.0 style from the Zotero Style Repository, or, if you want to make changes to a CSL 0.8.1 style not present in the style repository, to first update it to CSL 1.0.

2 - スタイルの編集

編集したいと思うスタイルをあなたのコンピューターにダウンロードして、Windows付属のメモ帳、Mac OS X付属のテキストエディットなどの(プレイン)テキストエディタでそれを開いてください。その他の選択肢としては、Windows用のNotepad++、Mac OS X用のTextWrangler、あるいはoXygen XML EditorEmacs in nXML mode、and jEditなど、いずれもXML文法のカラーリング機能を備えていて(CSLはXMLに基づいた言語です)、あるものはリアルタイムでのCSLの文法チェックが可能です。

スタイルのコードをZotero 参考文献検証画面にコピーして貼りつけてください。こうすると、コードの編集によるスタイル出力への効果を直ちに確認することができます。このtest paneの中で直接編集を行う場合、編集をテキストエディタで頻繁に保存するようにしてください。test paneの中での変更は簡単に失われてしまいます。

CSLに変更を行う際の情報については、CSLプロジェクトのウェブサイトにあるドキュメンテーションのページを参照するようにしてください (特に、CSL の仕様に目を通すようにしてください)。以下ではいくつかの基本的なスタイル編集について論じます。

編集の例

句読点の打ち方の変更

この例では、出版社(“CSHL Press”)と出版社の所在地(“Cold Spring Harbor, NY”)を文献目録に表示したいものとします。これは次のコードで実現することができますが、

<text variable="publisher"/>
<text variable="publisher-place"/>

これでは出力は“CSHL PressCold Spring Harbor, NY”のようになってしまいます。幸いにもprefixsuffix そして delimiter属性に句読点を追加することが可能です。たとえば、publisherpublisher-placeとを、コンマとスペースとで区切り、この両者を一組の括弧で括りたい(すなわち、 “(CSHL Press, Cold Spring Harbor, NY)“という出力)ものとしますと、これは次のように実現することができます。

<group delimiter=", " prefix="(" suffix=")">
  <text variable="publisher"/>
  <text variable="publisher-place"/>
</group>

group要素を使用する利点は、publisherはあるが、publisher-placeがないような場合に、望ましくない句読点の使用に煩わされずにすむことです。この場合の出力は、”(CSHL Press)“のようになります。もしも、句読点を直接text要素に指定するとすると、すなわち以下のコードを使用すると

<text variable="publisher" prefix="("/>
<text variable="publisher-place" prefix=", " suffix=")"/>

”(CSHL Press”のように、閉じる側の括弧を失うことになります .

et-al 略記の変更

et-al略記(すなわち“Doe, Smith & Johnson” を “Doe et al.”と表記すること)については大きくふたつの設定があります。et-al略記を行うための最少の著者数、そして“et al.”の前に表示される名前の数です。

CSLにおいては、これらの設定はstylecitationbibliographyまたはnames要素に、et-al-min および et-al-use-first属性として現れます(なお、et-al-subsequent-min および et-al-subsequent-use-first属性を使って、すでに本文中で引用された文献項目について別の指定を行うこともあり得ます。)。

たとえば、次のコード

<citation et-al-min="3" et-al-use-first="1">
  ...
</citation>

は、“Doe”、 “Doe & Smith” そして、もし著者が三名以上の場合には、“Doe et al.”という、著者名一覧を出力します。これらの数値を変更して効果をご確認ください。

曖昧性解消法の変更

CSLは、引用文献や著者名の曖昧性を解消するための複数の手段を提供します。たとえば、あるスタイルが通常は姓のみを表示するとしましょう(つまり“(Doe 1999, Doe 2002)“となります)。もし、これらの著者がJane Doe と Thomas Doeであった場合、これらの名前の曖昧性は下の名前のイニシャルを追加することで解消することができます(つまり”(J. Doe 1999, T. Doe 2002)“となります)。

曖昧性解消法はcitation要素で選択されます。たとえば、下の名前による曖昧性解消を無効にするには、disambiguate-add-givenname属性を削除します。すなわち、

<citation disambiguate-add-givenname="true">
  ...
</citation>

<citation>
  ...
</citation>

のように変更します。

スタイルの名前とIDの変更

編集済みののスタイルをインストールする前に、編集前のスタイルを上書きしたくなければ、新しいスタイルの名前とIDを変更してください。

スタイルの名前とIDは、スタイル・コードの始まり近く、<title/> および <id/>要素の中に格納されています。たとえば、

<title>Harvard Reference format 1 (Author-Date)</title> 
<id>http://www.zotero.org/styles/harvard1</id>

を以下のように変更することができます。

<title>Harvard Style Modified</title>
<id>http://www.zotero.org/styles/harvard-modified</id>

文法チェック

変更したスタイルをインストールする前に、必ずそれが正確なXMLかつCSLであることをCSL文法チェックで確認して下さい。

Validator.nu

3 - 編集済みのスタイルをZoteroにインストール

スタイルを”.csl”拡張子つきで保存し、このCSLスタイルをFirefoxブラウザ画面にドラッグ&ドロップして、「インストール」ボタンを押してください(画面の上部に出る“This XML style does not appear…“という灰色の帯は無視してください)。

4 - スタイルを共有する

もし編集したスタイルが文法チェックをクリアし、他の利用者にも有用であるとお考えなら、そのスタイルをZotero 引用様式保管庫投稿してください。

方法1 gist.github.com (手軽で早い)

http://gist.github.comに移動し, スタイルのコードをテキストボックスに貼り付けてください。 スタイルに名前をつけて(”name this file…“)、”Create Public Gist”ボタンをクリックしてください。その結果作られるgistページのURL(例 https://gist.github.com/1320111)をコピーして、Zoteroのスタッフへ知らせてください。ZoteroフォーラムのCitation Styles部門で新しい議論を立ち上げてくださっても構いませんし、スタイルの保管庫の中で新しいGitHub issueを作って貰っても構いません。

方法2 Pull Requests

Creating GitHub pull requests is slightly more complicated, but is more convenient for us, and quicker if you want to submit (changes to) a large number of styles. Start by forking the style repository. Commit your changes, and create a pull request. You can do all this directly through the GitHub interface (see https://github.com/blog/844-forking-with-the-edit-button), or use a local Git client (we recommend SmartGit, which is free for non-commercial purposes, and doesn't require you to manually set up a SSH connection).

ヘルプ

どこかで行き詰まった場合には、 Zotero フォーラムを検索してみるか、そこに答えが見つからない場合はフォーラムの 引用様式部門に投稿してください。